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分科会を終えて

 中学校分科会に参加させていただき、出雲科学館の取り組みをはじめ全国の理科教育支援の先進的な取り組みを知ることができ、また、野田市での取り組みも紹介させていただき参加された方との意見交換ができたことは、今後の理科教育のあり方を考えていく上で大変有意義な機会となりました。科学技術創造立国を標榜する日本にとって、小中学校における理科教育を充実させ理科好きな子どもたちを育成していくことは、今後、益々重要な教育施策になっていくと思います。分科会で議論された中で、私は特に「理科教育支援拠点(コアスクール)」および「地域の教育資源・人材を活用した理科教育支援」を本格的に実現するための人的配置や基盤整備等、予算措置をぜひ行っていただきたいと考えています。理科教育においても人と人とのネットワークづくりが要です。
野田市立第二中学校教頭 大関健道

理科教育にお金を! 民間の力を公的に認知を。

 学校予算が減らされ、実験消耗品費が不足している。学習指導要領や理振の基準が変わっても、お金がなくては満足に実験できない。報告書に、生徒一人あたりの消耗品費が平均341円とある。生徒は年間100時間以上の理科授業を受けている。授業1回あたりにすると、たった3円である。1クラスに30名とすると、1回の授業あたり100円ということになる。毎回実験をするわけでないので、3回に1回としても、たったの300円である。理振の補助金額も年々減って、今や約13億円。韓国は約50億円とか。これで科学技術立国日本だろうか。
 民間でも理科教育の現状に危機感を持っている。ナリカでは「ナリカ・サイエンス・アカデミー」を夜や土曜日に開催。TOSSでは、最先端の授業をセミナーで展開している。それらに先生方は自費で参加している。このような民間の活動を公的に認知して、教育委員会等が後援してほしいと願っている。
日本理科教育支援センター理科教育コンサルタント 小森栄治

 私が教員になった頃、理科のサークルがあり、授業のこと、実験のことを学び合う機会がありました。いつしか、パソコン上で情報が入手できるとともに、サークルや学習会が次第に少なくなっていきました。もう一度、人同士が学び合う場を作り上げていくことが今必要に思います。これからは、理科教育に熱心に取り組む教員とともに、理科教育を推進する地域のリーダーやリーダー集団を育て、多くの教員がリーダーから理科教育を学ぶ環境をつくることが大切です。これは、都市部と地域をつなぐ教員同士の人のネットワークを作り上げることにつながります。また地方の理科教育を推進する拠点(大学や科学館、またコアとなる学校)を、行政に頼るだけでなく草の根からつくりひろげていくことも大切に思います。「つくる」「つなぐ」「ひろげる」ことがキーワードになると思います。
北海道教育大学釧路校 境 智洋

 理科好きな生徒を育てるには、学ぶ環境が豊かであり、生徒に学ぶ目標があることが必要である。今回JSTでは、とるべき対策として、(1)中学校理科教員のための支援、(2)生徒の多様な能力を発揮し伸ばしていくための支援、(3)地域・社会の人材活用による理科教育推進のための支援が必要であることを提言している。このどれもが実現したいことである。これに加えて先生方にお願いしたいことは、多忙な毎日とは思うが、先生自身が理科が好きであったことを思い出してほしい。夢中になって野外の動植物を追いかけたり、手作りの望遠鏡をもって天体観測をしたり、実験に取り組んだ日々を思いだしてほしい。先生が理科に夢中になって生徒と共に学んでいくことが、理科教育を充実し、科学技術創造立国の確固たる基盤をつくる最も近道であると考える。
埼玉大学教育学部教授 清水 誠

 「理科教育支援検討タスクフォース中学校分科会」に参加し、分科会委員の層の厚さに驚きました。小・中学校で実際に理科教育に携わった方、科学館長、理科教育コンサルタント、理科教員を育てる大学教育学部教授、関連企業等々様々な立場からの中学理科教育の現状や意見を伺い、広い視野で中学理科教育について考える時間を持てました。大学教育に携わる者にとっても有意義な会議でした。また、各委員のプレゼンがあったことで、各委員のスタンスが理解できました。ただ、事前に議題テーマを絞っておき、次の会議で2−3のテーマに焦点を当てた討議ができたらよかったのではと思います。各会議での話題があちこちに飛び交ったきらいがあったと思います。
東京大学男女共同参画オフィス特任教授 都河 明子

今後の中学校理科教育の展望について、改めて思うこと

 中学校理科教育の展望を受け、中学校現場という立場から、JSTのとるべき対策についての意見を二つの視点から述べる。
 理科教員への支援の面では、授業に集中し充実した授業ができるように、「理科支援員の配置」「研修への支援」をお願いしたい。理科支援員は、中学校理科教師の指示・助言のもと、実験・観察の準備や片づけ、生徒の指導への手助けができる有効な支援である。研修では、「民間理科教育団体の良さを認め、その活力を生かすこと」「先進的に取り組む地域・学校の活動を奨励し、それらの場で研修できる機会をつくること」「地域の科学施設や人材を授業に生かすこと」等への支援ができると考える。
 生徒への支援の面では、生徒の可能性を広げ生徒を認める「科学コンテント」のあり方を検討して欲しい。コンテストを多様に増やし、コンテストの価値(権威)を高め、さらに進学へ配慮ができるものにしたい。
愛知県刈谷市立双葉小学校長 藤井 孝

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